以下に示すのはこだわりたい人向けの例文です。この通りできなくても問題ありません。
本例文においては、本部のコールサインを「宗谷消防」としています。
通常、基地待機中の部隊には指令が聞こえる範囲に居れば、行動の制限はほぼありません。ただし、災害の危険性が高まったり、応援出動の可能性が高い場合、即時待機の指示がとられることがあります。
この場合、部隊は速やかに装備を整え、即時出動可能な状態(エンジン始動・搭乗員は機内待機)する必要があります。
また、即時待機は装備指定が行われることがあります。
【HQ】宗谷消防より第1分隊 火災 即時待機
余裕がある場合は、まず初めに予告指令を流すとよいでしょう。これは、大まかな情報を先に流すことで部隊に心の準備をさせます。
【HQ】宗谷消防より各局 海難救助 入電中
出場隊の編成が終わったら出場指令を発令します。
【HQ】宗谷消防から各局 出動指令 第〇現場 海難救助 オイルリグ北方面 出場隊 第1分隊 終わり
通常の消防無線では、出動指令は自動音声であることが多いので、自動音声っぽく言うとよいです。この時点では詳細な情報は送る必要はありません。
どのような災害でどこに行けばいいかざっくり把握してもらいます。
部隊は出動したら、報告を行います。
本部は部隊が出場したのち、詳細な情報を送ります。詳細情報においてはミッション情報と大筋でずれなければ、多少装飾してもかまいません。
【第1分隊】第1分隊より宗谷消防 離陸完了 第〇現場向かう
【宗谷消防】第1分隊離陸 宗谷消防了解。詳細情報送る。本事案釣り船の出火通報、傷病者数〇名、トランスポンダー無。以上
【第1分隊】釣り船の出火事案了解 以上第1分隊
なお、航空部隊によっては、「離陸準備完了」と報告がくる場合があります。その場合は離陸許可を出しましょう。
NSMにおいては部隊が近づいたときに追加情報が入ることがあります。これは部隊が気づく設定なので部隊から報告します。
【第1分隊】至急 至急 第1分隊から宗谷消防
【宗谷消防】至急 至急 第1分隊どうぞ
【第1分隊】現地情報、追加要救助者4名を確認合計8名。なお、火災炎上中
【宗谷消防】追加要救助者4名合計8名 宗谷消防了解
ただし、部隊から報告がない場合は、追加の通報があったとしてストーリーを作ってもかまいません。
【宗谷消防】宗谷消防から第〇現場出動各局 追加情報送る ボート管理会社より追加情報、当該ボートは出港時8名と確認がとれた。対応せよ
【第1分隊】乗員8名 第1分隊了解
部隊は、捜索エリアに到着したら、その旨報告します。
【第1分隊】第1分隊より宗谷消防 第〇現場 インエリア 捜索開始
【宗谷消防】第1分隊インエリア 捜索開始 宗谷消防了解
部隊は要救助者を発見したら報告を行います。その際、火災・黒煙等追加情報があれば報告します。
【第1分隊】第1分隊より宗谷消防 第〇現場 要救助者発見 活動開始。 なお該船炎上中
【宗谷消防】第1分隊要救助者発見 活動開始 該船炎上中 宗谷消防了解
部隊は救助作業が完了したら、その旨報告し帰還します。
【第1分隊】第1分隊より宗谷消防 第〇現場 要救助者収容完了 RTB。
【宗谷消防】第1分隊要救助者収容完了 RTB 宗谷消防了解
RTBは Return to base(基地に戻る)の略です。
なお、災害状況によっては、そのまま転戦命令が出ることがあります。
【宗谷消防】宗谷消防より第1分隊 転戦命令 第二分隊活動中 第△現場 要救助者を収容してから帰還せよ
【第1分隊】第1分隊 第△現場軽油で要救助者収容了解
部隊は基地に戻り、要救助者を下ろし終わたら出場可能を報告します。
【第1分隊】第1分隊より宗谷消防 要救助者搬送完了 出場可能
【宗谷消防】第1分隊出場可能 宗谷消防了解
乗員・機体もしくは要救助者の身に差し迫る危険がある場合、至急報で無線を入れます。至急報が出た場合、関係部隊以外は不要不急の通信を控えてください。
なお、至急報を受け取った場合も、優先的に対応します。
【第1分隊】至急 至急 第1分隊より宗谷消防 活動中現場 該船爆発。なお、隊員1名負傷
【宗谷消防】至急 至急 第一分隊活動中現場 該船爆発 宗谷消防了解 負傷隊員を速やかに救護せよ。
【第1分隊】すみやかに救護 第1分隊了解
至急報として報告すべき事象は以下の通りです。
爆発・炎上
活動中の機体損傷・墜落
隊員の重度のけが(意識不明・死亡)
部隊は保有する装備で対応が難しい事態が発生した場合、応援を要請することができます。
【第1分隊】第1分隊より宗谷消防 活動中現場 該船沈没。潜水装備が必要 応援を要請する
【宗谷消防】第一分隊 該船沈没 潜水応援要請 宗谷消防了解。応援部隊を手配する。引き続き可能な範囲で捜索を行え
【第1分隊】応援手配了解 引き続き活動する
他にも傷病者多数による席数の不足、捜索難航によるソナー要請などで使用できます。
ただし、応援は却下されることがあります。その場合は指令の指示で行動してください。
大規模な災害が発生し、複数の部隊が連携して活動する必要があり、本部が直轄指示するのが適切でない場合、現場指揮を任命しを統合部隊を編成できます。
その際は、指揮者に対し意向確認を行ったうえで、関係部隊に周知に指揮者及び活動波(無線周波数)を周知します。なお、活動波は指揮者の分隊周波数を使用します。
現場指揮者は、災害現場を代表して適宜本部と通信するとともに、配下となった舞台に適宜指示を行います。
【宗谷消防】宗谷消防より第1分隊長 第〇現場 現場指揮に任命する。
【第1分隊】第〇現場現場指揮任命 第1分隊了解
【宗谷消防】宗谷消防より第〇現場出場各局 ただいまより統合運用を開始し、第1分隊長を現場指揮に任命する。活動波は1ch。携帯無線の変更を行え
【第2分隊】第〇現場 第1分隊長長任命 活動波1ch 第2分隊了解
編成対象となった分隊長は必要に応じて、分隊員に対し携帯無線周波数の変更を指示します。
要救助者の収容完了により帰還する場合、統合運用の終了を宣言します。
【宗谷消防】宗谷消防より第〇現場出場各局 統合運用を終了する。各分隊は活動波を分隊chに戻せ
【第1分隊】統合運用終了 第1分隊了解
【第2分隊】統合運用終了 第2分隊了解
なお、統合運用中に現場指揮者に事故があった場合は、発見者が速やかに本部に報告するとともに、本部は代理者を任命します。
【第2分隊】至急 至急 第2分隊より宗谷消防 第一分隊長 火点消火中に負傷し、意識不明(死亡)
【宗谷消防】宗谷消防より第2分隊 第一分隊長負傷了解。 ただいまより第2分隊長を現場指揮に任命する。活動波は1chを維持。
【第2分隊】第2分隊長現場指揮任命。活動波は維持。第2分隊了解
以上が最小限度の無線交信内容となります。
本部が暇そうにしている場合は、さらに追加の通信を行ってもかまいません。アドリブを楽しみましょう。
逆に忙しいときはスマートな報告に努めましょう。